天体の度数順で分かる「隠れハウス」

チャートの天体の「度数」に注目してみると、面白いものが浮かび上がってきます。

 

これは、2017年7月1日17時1分、東京のプレセッション式ホロスコープです。

このチャートの天体をサイン関係なく「度数順」に並べてみます。(キロンを除きます)

蟹座  太陽9.41度
天秤座 月13.08度
天秤座 木星13.55度
魚座  海王星14.12度
蟹座  火星17.33度
山羊座 冥王星18.21度
蟹座  水星21.01度
射手座 土星23.21度
牡牛座 金星26.00度
牡羊座 天王星28.05度

度数はそれぞれ違う「エネルギー」を持っています。
1〜10度は、言わば牡羊座から蟹座の「経験重視のパワフルで純粋な子供のような」エネルギー。
11〜20度は、獅子座から蠍座の「他者重視の社会で実践していく青年(大人)のような」エネルギー。
21〜30度は、射手座から魚座の「世界重視の社会(世界)に貢献していく大人(老人)のような」エネルギー。

色を付けるとこうなります。

蟹座  太陽9.41度
天秤座 月13.08度
天秤座 木星13.55度
魚座  海王星14.12度
蟹座  火星17.33度
山羊座 冥王星18.21度
蟹座  水星21.01度
射手座 土星23.21度
牡牛座 金星26.00度
牡羊座 天王星28.05度

天体は、度数の若い順から「発揮」されていきます。
度数が一番若い天体は、その人の中で一番最初に飛び出します。
度数が一番熟した天体は、その人の中で一番最後に構え「社長」のような役割を果たします。

2017年7月1日現在は、太陽が一番若く、天王星が一番熟した天体です。
「年齢や時間、社会の常識などの何にも縛られず自分の思うがままに自由に生きたい、生き方を変えたい」という「牡羊座天王星社長」のスローガンを元に、蟹座太陽の「人生の目標に向かうために、まずは身の回りのことにエネルギーを注ぐ、仲間とコミュニティを作る」エネルギーを一番に使い、人々は動いていくことになります。

「隠れハウス」

天体の度数順に番号をつけてみます。

①蟹座  太陽9.41度
②天秤座 月13.08度
③天秤座 木星13.55度
④魚座  海王星14.12度
⑤蟹座  火星17.33度
⑥山羊座 冥王星18.21度
⑦蟹座  水星21.01度
⑧射手座 土星23.21度
⑨牡牛座 金星26.00度
⑩牡羊座 天王星28.05度

この番号は、このまま「ハウスの意味」で当てはめることができます。いわば「隠れハウス」のような見方になります。

①の天体:1室の入室天体のように「その人自身をあらわす天体」として働きます。
②の天体:2室の入室天体のように「お金の使い方や稼ぎ方、そのための才能」として働きます。
③の天体:3室の入室天体のように「コミュニケーション方法」として働きます。
④の天体:4室の入室天体のように「家庭や地元、身近なコミュニティ」として働きます。
⑤の天体:5室の入室天体のように「自己表現やエンターテイメント、恋愛、子供」として働きます。
⑥の天体:6室の入室天体のように「雇用(職場)、秩序やルールに関する考え方」として働きます。
⑦の天体:7室の入室天体のように「他者への接し方(ペルソナ)やパートナー像」として働きます。
⑧の天体:8室の入室天体のように「遺産(受け継ぐもの)、セックス、秘密にしたいもの」として働きます。
⑨の天体:9室の入室天体のように「哲学(思想)、海外、信念」として働きます。
⑩の天体:10室の入室天体のように「社会的到達点(ライフワーク、名刺の肩書き)」として働きます。

ハウスの解説はかなり簡単なものなので、詳しく知りたい方はハウスの記事をご覧ください。11室と12室は「余分なハウス」として、ここでは働くことがありません。(天秤座と乙女座の新たな支配星が判明した時には、⑪と⑫が追加されることになる可能性もあるのかもしれません)

度数と「隠れハウス」の実際の影響

「その人の第一印象として飛び出す、人と接する時に1番最初に飛び出す」天体は、①の天体です。
中性的で中立的、フラットなコミュニケーションをする「水星のような人」という第1印象を感じた人がいれば、その人はネイタルチャートにおいて1室や7室に水星があるか、太陽に水星が重なっているか…という可能性がありますが、もしかすると水星が1番若い度数にあるかもしれません。
⑩に土星を持つ人は、実際の10室に天体が無くても「将来に対して堅実な展望を持ち現実的に生きる、社会的に自立した人間になることを目標とする」傾向があります。⑩に金星を持つ人は、実際の10室に天体が無くても「物質的(金銭的)な豊かさを得て、趣味や恋愛を充実させる、誰にも愛される(平穏な人間関係を保てる)人間になることを目標とする」傾向があります。
このように、天体の度数はその順番を明らかにすることによって、その人の性質を見る時の「隠れハウス」として作用するのです。①〜④、そして⑩の天体を見れば、おおよそその人のことが分かってしまうほどにこの度数の順番が持つ影響は確実に作用しています。

もちろんこの時、その天体がプレセッション式でどのハウスにあり、どの天体とどのようなアスペクトを形成しているかも読む必要があります。例えば同じ①に水星を持つ人でも、ネイタルチャートで水星に金星が合している人と、水星に冥王星がスクエアを形成している人とではその「水星」の出方が大きく変わってくるからです。

またこの度数の順番は相性でさえも生み出します。例えば、③に金星を持つ人は、同じように③に金星を持つ人と仲良くなりやすかったり、④に土星を持つ人であれば、同じようにヘビーなマレフィックである冥王星を④に持つ人と仲良くなりやすかったりします。

また傾向として、若い度数に公転周期の遅くヘビーな天体(主に土星、冥王星)がある方ほど、その重い天体に振り回されやすく(支配されやすく)「どう動いたらいいのか分からない」という状態になってしまうようです。鑑定をいただく中で、やはり「悩みがヘビーになりがちでなかなか突破口が見つからない、動けない(自分に必要以上に厳しくなってしまう、人に心を開けないなど)」という方で①〜④にヘビーな天体が集中している方は多いです。これはつまりイコールで「幼少期にそのような抑圧や支配を受けていた」という原因があるんですね。(1〜4室は幼少期の境遇と経験でもあります、4室はそのまま家庭環境です)このような方は、ホロスコープのハウスやアスペクトからその要素が見出せなくても、こうして天体の度数順を明らかにすることで原因が見えてくる場合もあるのです。そしてそこから対策を導くことができます。

ネイタルチャートの天体の度数、そしてその順番を把握することで、「天体の性格と影響」がより分かりやすくなります。
もちろんそもそものハウスが第1に影響することは忘れてはなりませんが、天体の度数によってもたらされる「隠れハウス」の影響もまた忘れてはならないのです。
あなたのチャートの中で、1番若い天体は何でしょうか?1番熟した天体は何でしょうか?是非、その度数の順番に注目してみてください。