ホロスコープと脳の関係から見る「生きづらさ」のメカニズム

※この記事で書いている天体と脳の関連性はあくまで個人的見解であり、医学的・科学的に証明されているものではありません。
※現在心療的治療を行っている方、ご自身の家庭環境や両親との関係において辛い過去がありトラウマのようになっている方は、気分を害する可能性があります。自己判断でお読みください。

「生きづらさ」「心のしんどさ」の原因はどこから来るのか

「やる気が出ない」
「やる事を後回しにしてしまう」
「理由もなくしんどい」
「死にたくなる」
「いつも焦ったり、不安を感じる」
「いつも同じような失敗を繰り返してしまう」
「やりたい事が分からない」
「イライラしやすい」
「漠然とした不満があり人に当たってしまう」
「すぐにマイナス思考になってしまう」
「自分は何もできないと感じる」
「肩こり、腰痛、頭痛、歯の食いしばりなどの身体の不調が慢性的にある」
「どんなにダイエットしても肥満が解消されない」

これらは心ががんじがらめになり萎縮してしまっている人の特徴です。
人の「心」が無視されがちな日本の現代社会において、このどれかに当てはまる人は大変多いのではないかと思います。
また鑑定においても、このような心の状態から「どう動けばいいのか分からない」という方は多くいらっしゃいます。

なぜ、このような「生きづらさ」が生まれてくるのでしょうか?それは、いつから始まって、いつまで続くものなのでしょうか?
そしてどう「動けば」そこから解放されることができるのでしょうか?

その答えはホロスコープ上の「月」が握っています。

私は、これらの原因を探る上で、人の「心」と「行動」の関連性とメカニズムに注目しました。
「どうすればいいか分からない、行動に移せない」人は「自分の心と向き合えない、向き合い方を知らない」人であるということは、鑑定をしていて明らかに感じます。
そこから「心がしんどい」→「行動できない」という基本の流れがあることに注目しました。
これは鬱病と呼ばれる気分障害の特徴でもありますが、”鬱病”という診断がされなくても
「心のしんどさ」によって「生きづらさ」を抱えている人が最初の例のように多くいる、ということです。

それがどんなに些細な「心のしんどさ」に見えたとしても、それはその人にとって大きな問題であり、上記のような「生きづらさ」の根本的原因として大きく横たわっています。
「生きづらさ」を改善していく上で「心」は第一に治療すべき場所、ということになります。
ではこの一見抽象的に思える「心」の機能とは人体のどの部分が司っているのでしょうか?

「心」の機能を司っている場所、それは「脳」の中の「扁桃体」です。

「扁桃体」は「心の本質」と呼ばれ、脳科学ではすでにその機能が研究されています。
そして「扁桃体」の機能は、「月」とそのまま共通しているのです。

つまり、「心のしんどさ」の原因と答えは、「扁桃体」にあり、それはホロスコープ上での「月」が握っている、ということになるのです。

では、どうすれば心をしんどい状態から解放できるのか?自分の心と向き合うことができるのか?
そのメカニズムには脳の他の機能、つまりホロスコープ上の水星と太陽も大きく関わってきます。

この記事では、月がもたらす「生きにくさ」のメカニズムを、簡単な脳の仕組みと共に解説していきます。

ASC、月、水星、太陽と脳の仕組みの対応

脳には様々な機能、部位があり、複雑ですが、この図ではかなり簡略化しています。


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ASC(視床・視床下部):ASCは「その人そのもの(無意識)、生まれ持った性質、その人の入れ物のようなもの」です。視床は「考えなくてもできる行動」「外部刺激のキャッチ」を担当しています。視床の機能はそのままASCと共通していると言えます。特に「考えなくてもできる行動」というのはASCをあらわすのに非常に的確な言葉とも言えるのです。もちろんこれは、プレセッション式のASCでしか当てはまりません。

月(扁桃体):月は、0~7歳の幼少期と母親を示します。「三つ子の魂百まで」をそのまま示すような天体です。母親との愛着の問題、インナーチャイルド(アダルトチルドレン)、鬱病などの「心」の問題はすべてこの月に集約されます。月は感情(情動)を担当しますが、その機能はそのまま扁桃体と共通しており、月がその人の扁桃体の形成の状態を表していることは明確です。扁桃体は4歳までに70%が形成され、その人の「心の核」となります。扁桃体は「萎縮するこで情動新体系が障害を受ける」のですが、これは「心がしんどいと行動できない」のメカニズムをそのままあらわしています。そして特にホロスコープ上で月にマレフィックからの合やハードアスペクトがあるような人は「扁桃体が萎縮しやすい」と言えます。月(扁桃体)の萎縮こそが「生きづらさ」を生む根本的な原因です。そしてその原因は「月」が担当する幼少期、家庭環境、母親が握っているのです。

水星(大脳新皮質):水星は月の年齢域の次の段階、7~15歳頃と「理性・知性・中立・伝達」を示していますが、その機能はそのまま大脳新皮質と共通します(他にも様々水星に対応する機能がありますが、分かりやすい部位を指摘しています)。人は成長するにつれ、「月の本能的欲求」に「理性的に対応する」ことを、そして「太陽の意思」を表現するためのコミュニケーション方法を学んで行きます。それが水星の年齢域である小学生〜中学生の期間であることは、「大人になる=理性を身につける、コミュニケーション能力を身につける」ことであることを示しており、その時期に「偏りのない」「事実を認識するための」「柔軟性のある考え方ができるようになるための」学習をすることが大切であることも分かります。人の思考や価値観、判断材料をこの水星が握ってるんですね。この水星(大脳)の学習能力は非常に柔軟で無限大です。例えば「私には◯◯ができない」という思い込みの認識がある場合、それを「できる」に書き換えることも可能です。

太陽(前頭葉):太陽は「自主性」「主体性」でありその人の目的意識、アイデンティティ、創造性、意思を示し、前頭葉は意思決定や意思行動、創造を担当しています。太陽と前頭葉の役割が共通しており、対応していることは明らかです。人は、ホロスコープ上の太陽を実行するために生まれてきています。前頭葉をフルで使うことは、自分の意思に従って主体的に行動すること、つまり太陽を全力で燃やすことと同じです。「身体を動かすことで考えが前向きになる」と言われるのは、この太陽(前頭葉)がその人の牽引車的役割を果たしているからです。「生きている実感」を感じるのも、仕事に「やりがい」を感じるのも、「やる気がメラメラみなぎる」のも、自分の太陽を燃やせている、前頭葉を使っている時なんですね。もちろんこれは「自信」とも関係してきます。

海馬:海馬は記憶や学習、事実を認識し大脳に送り、定着させる前の段階を担っています。「学習している段階の水星」とも言えます。「認知のゆがみ」という言葉がありますが、それはここで生み出されることと言えます。この記憶には「事実の記憶」と「感情の記憶」があり、偏見や歪んだ価値観、感情のみによって記憶される出来事は「認知のゆがみ」となって大脳(水星)に学習され、蓄積されます。海馬にも水星的役割があると言えますが、水星が完全に対応しているとは言い切れないためここでは単純に「海馬」として表記します。

では、これらはそれぞれどのように働くのでしょうか?その流れを見てみましょう。

心と行動のメカニズム

これは「自分の月に適切に対応でき、行動に移せる人」の図と言えます。行動としては非常に単純で簡単な例になります。

ASC(視床)は外部からの刺激をキャッチし、その信号が送られ、月(=心・扁桃体)で「快・不快」の反応が起こります。そしてここで月に起こる反応を的確に水星で把握できるかどうか、そして冷静に対応できるかどうかが「生きづらさ」の原因を探る鍵になります。あなたは、月(心)をいつでも快適な状態にできているでしょうか?そのためにその場その場で対応・行動できているでしょうか?この図の場合、水星は「月(心)が不快感を感じている」という状態を的確に把握し、「不快感を感じているのはクーラーの風が冷たく、寒いからだ」という理由を見つけ出し、「クーラーを消す」という解決策を提示しました。そしてその情報をもらった太陽が「クーラーを消す」という目的を見出し、意思決定をし、行動に出ました。結果、月は不快な状態から快適な状態になることができました。もしこの水星が経験豊富で柔軟性のある水星ならば、状況によって「その場を離れる」「膝掛けをかけたり、上着を着る」「設定温度を上げる」など、様々な対処法を提案することができるでしょう。
これが、経験不足で”頭の堅い”水星だと、月が不快感を感じているという事実が認識できなかったり、月が不快感を感じている理由が分からなかったり、「寒いと感じる自分がおかしい」という誤った認識や「我慢する」という自分を抑圧する方法しか提案できなかったりするのです。これでは、月の欲求は解放されずにストレスとなり、月は萎縮してしまいますね。このような小さなストレスが蓄積していくことで月はどんどん萎縮していき、「生きづらさ」に繋がるのです。また、この「水星の判断材料」から、太陽が「自分で意思決定し行動に移す」のですが、水星の判断材料が太陽の「実際の行動」に大きく影響していることが分かります。

この仕組みと流れは、日常の、また人生の様々な場面で実感することができるでしょう。

では、「生きづらい人」の脳ではどのような「機能不全」が起こっているのでしょうか。

月の萎縮と洗脳された水星


まず、根本的な原因は「月(扁桃体)」にあります。「心がしんどい」人は、月(扁桃体)が「不快」の状態のままストレスを溜め続けた「限界の状態」なんですね。特に月にマレフィックからのハードアスペクトがあったり、緊張を与える配置だと、その人の月は萎縮しやすく、またそうでなくても「7歳までに母親との愛着が健全に形成されなかった」場合はいつも「見捨てられ不安」を抱え、怯えるようになってしまいます。こうした萎縮した月は常に緊張、不安、怒り、イライラ、焦り、不足感、悲しみなどの反応を示すため、それに「対応」できなければ、その人の心はずっとそれらを抱えていることになります。これが「生きづらさ」の原因となります。
そして、それらの感情に支配され、振り回されている状態だと、もちろん冷静に水星(理性)で対処することが難しくなります。月(本能)を水星(理性)で対処できないんですね。そして「見捨てられ不安(親に見放されたら生きていけない)」という「大人になれば誰しも持つ必要のない不安」にいつまでも対処しよとする水星のまま「固まってしまっている」とも言えます。ここで、「自分は不安を感じている、怒りを感じている、焦りを感じている」ということを的確に把握し、それを解消するための対応策を柔軟に提案するのが水星なのですが、まず月(扁桃体)がしっかりと安定しないまま記憶学習を行って来たり、そして「見捨てられ不安に対処する学習(親に気に入られるような言動を取る、親の価値観に合わせる、親の意見に従う=相手に気に入られることを優先する、社会の価値観に合わせる、人の指示で受動的に動く)ばかりが積み重なったり、またその月が示す家庭環境や母親が「偏見」や「歪んだ価値観」を持っていて、それらを学習してしまったために自分の月に対応する術を学べなかった水星は「的確な判断と提案」ができなくなってしまうのです。

また水星は7~15歳でその「理性」の基礎となる多くを学習しますが、残念ながら日本の義務教育では「心に対応する方法」を学ぶことはできませんし、むしろ「心」を無視するもの、抑えるものとして認識させられてしまう場合が多かったりすのです。早々にこの水星(思考能力)が親や学校やメディアからの洗脳や教育によって「支配」されてしまうことで「自分の心や意思を認識できない、無視してしまう」水星に育ってしまうのです。男の子だから泣いてはいけない、女の子だから女の子らしくしなければいけない、ワガママを言ってはいけない、人に迷惑をかけてはいけない、あなたの感覚よりもテストの採点が正しい、あなたの言うことよりも親や先生の言うことが正しい、周りに合わせなければいけない、良い大学を出て大きな企業に勤めるのが幸せな人生だ、結婚が人生のゴールだ、親に感謝しない子供は親不孝だ、お前はお金や物に不自由のない生活を出来ているから幸せなんだ、勝ち組・負け組などなど…上げればキリがありませんが、その人の思考や価値観に広く影響を及ぼす「水星の支配」は様々です。これらは「借り物の思考や価値観」なのです。

この「水星の思い込み」によって、「社会に蔓延する”意味のない”良い・悪いのジャッジの基準」を自分自身に設けるようになってしまい、「洗脳された社会的”基準”を元に自分と他者をジャッジする」という思考回路も生れてしまうのです。「普通」や「常識」という基準はまさにその代表です。その基準を設けるからこそ自分も苦しみ、他者を批判するようになってしまいます。「自分の頭で考えて導き出した、また実際の経験によって裏付けられた思考や価値観」以外はニセモノだと言っていいですね。ガッチリと教育された水星は、月を見放します。「悲しいと感じる自分が弱いんだ」「自分が我慢すべきなんだ」「自分の意見は間違ってるんだ」「どうせやっても無駄なんだ」「私がやりたいと思うことはワガママなんだ」「自分のやりたいことよりお金を優先しなければ」「大学から就活就職の流れに乗れないと落ちこぼれになる」「老後のことを優先して考えなければ」家族と居ると心が苦しくてつらいけど、私は大学にも行かせてもらっているし、生活させてもらっていて、私より苦しくて不幸な人なんていっぱいいるんだから贅沢言ってはいけないんだなどなど、月(心)、また太陽(意思)すらも否定し抑圧する判断をしてしまうのです。

もちろん、この「間違った教育を受けた」水星は適切な伝達の役割を果たせず、心と連動した太陽の意思決定による「自分のための行動」が出来なくなります。
そうすると、悲しいのに笑ってごまかしたり、辛いのに大丈夫だと言ったり、不安が無いかのように無理に振る舞ったり、NOと言いたいのにYESと言ったり、やりたいことに理由や言い訳をつけてやらなかったり、やりたくない仕事を続けたり、お金と時間に縛られすぎた選択をいつもしてしまったりと、「心の欲求と矛盾した行動、太陽の意思が果たされない行動」をすることになります。これでは、その人の心は苦しいまま、さらに苦しみを重ねることになります。

「自分を満たすやり方が分からない」「行動に移せない」人は、月ががんじがらめであると同時に、水星が適切に機能していない状態、「借りて来た”いい子ちゃんの”または”ロボットの”水星」状態であると言えます。そして、水星がそのような状態であるために、月ががんじがらめの状態から解放されない、太陽の意思も分からない、という負のローテーションに迷い込んでいると言えます。
「誰も私の苦しみを分かってくれない!」「どうすればいいの!」と、他者に当たってしまう人もいますが、「分かってくれない」のは他者ではなく自分自身の水星に他ならない、ということになりますね。そして「どうすればいいのか」も、その人の月と太陽が知っていることなんですね。

さて、月(=心)が「しんどくなる」メカニズム、「生きづらさ」のメカニズムがこうして明らかになりました。
「動けない」人は、「月」をどれだけ無視しているか、抑圧しているか、また「月」に振り回されてしまっているか、そして自分自身の「水星」がどれだけ「偏った教育」を受け「洗脳」されてしまっているかを、今一度自分自身の考え方や行動から振り返ってみましょう。

水星のコミュニケーション能力を育てる


月がどのような欲求を持っているか、また苦しみを抱えやすいかは、月のサイン、アスペクト、プレセッション式における入室ハウスなどによって千差万別です。その月への対応の方法もまた、人によって千差万別であり、「こうすれば楽になる」というテキストに従って機械的に対処しても「月に適切に対応している」ことにはなりません。自分のご機嫌を伺い、快か、不快か?何が不快なのか?どうすれば快の状態になるのか?と自分自身の水星を使って自分自身の月と「コミュニケーション」をとることが何より大切です。それはちょうど、赤ちゃんが泣いている理由をあれかこれかと探る母親と同じようなものです。実際には、月はインナーチャイルドですので、幼少期の自分自身とコミュニケーションする感覚が近いでしょう。
水星が冷静に月の欲求を認識できない「認知のゆがみ」が起きているとき、それは赤ちゃんがおむつを替えてほしくて泣いているのに、「お腹が空いたのね」とご飯を与えるようなものなのです。子供が泣きながら「苦しい」と言っているのに「泣くなんてみっともない」「苦しいなんて気のせいよ」と対応する母親と同じです。そんな対応を自分自身にしてしまうことほど、残酷なことはないですね。しっかりと月(=心)のありのままを認識するために、「水星」を使って自分自身とコミュニケーションしましょう。

「子供」の気持ちに戻って、「大人」にどう対応してもらいたいかを考えれば、「水星」の適切なコミュニケーション能力について理解することができます。子供のあなたが泣いている時、大人から頭ごなしに「泣くのをやめなさい!」と言われたら、どうでしょうか。さらに悲しくなりますよね。または怒りの感情が湧く人もいるかもしれません。理不尽さを感じるでしょう。そしてその大人を信用しなくなるでしょう。この時、「どうして泣いているの?」と聞いてもらえたら安心するのではないでしょうか。この対応であれば、自分が「泣いている」ということを認識してもらえた安心感を感じると同時に、泣いている理由を自分自身から見つけることができ、その原因に対応・解決していくことができます。この「どう対応してほしいか」は人によって様々でしょう。何も言わずに抱きしめてほしい人もいるでしょうし、ただ見守っていてほしい人もいるかもしれません。その「理想の対応」こそが、「自分自身にしてあげるべき対応」なのです。

この「水星の対応」は「優しさで対応」「月の欲求を鵜呑みに」するのではなく「理性」で対応するものです。例えば車で運転をしている時に月が「眠い」と訴えた時、「今寝る」ことを選択することは「理性」ではないのですね。「今は無理だから、家に帰ったらすぐに寝ようね」または「車を停めて仮眠しようね」のように対応することが水星の仕事なのです。月の反応と欲求そのままに「頭に来たからすぐに怒鳴り散らす」ような人は「水星」の理性が機能していない、と言えるわけです。

「原因」を探る

例えば「お腹が空いているわけでもないのに無性にご飯をたくさん食べてしまう」という自分自身の「事実」を認識した時、水星を使って「それはなぜなのか?」と原因を探ります。この時、外的要因ではなく「心」に焦点を当てるとすぐに問題は解決します。「今、何か自分が不安に感じていることはないだろうか?」そうすると、たいていはその原因が見えてきます。そして「私は焦りと不安を感じているからそれをごまかすために食べてしまうのだな」というメカニズムも見えてきます。「なぜ不安を感じているのか?」→「〆切が近い課題にまだ手をつけていないからだ」このように理由が分かれば、あとは太陽を使って「課題をする」という意思決定と行動に移すのみとなります。そうすると不安は解消され、「食べ過ぎる」ことはなくなります。これはあくまで「やることが具体的にある」時の場合ですが、「泣きたいのをずっと我慢している」「不満をずっと我慢している」など、月が抱えるストレスを具体的に発散するための行動を新たに導き出さなければならない場合もあるでしょう。その場合は、「思い切り泣く」「不満を相手に伝える、または解消するための解決方法を実行する」などの行動を起こすことになるでしょう。
自分を我慢させてしまう傾向の強い人ほど、この”根本の原因に対処する”やり方に辿り着くまでに時間がかかったり、抵抗があるかもしれません。弱い自分や未熟な自分が許せない人などもそうです。「頭の固い水星」がなかなか月とコミュニケーションしてくれず、月の欲求に対処してくれないんですね。

メール鑑定をしていると、「相談内容を書いているうちにスッキリして、自分の意思が見えて来た」という方がたまにいらっしゃいます。これはまさに、自分の心の悩みや考えていることをそのまま包み隠さずに「”書く”、そして”客観的に見て把握する”」という「水星を使って自分の心と向き合う」作業をした結果なんですね。普段、心のままに辛いことや不安や悩みを人に話すことができず、自分の頭の中だけでぐるぐる考えてしまう(または考えないようにする)人ほど、この「水星」を使った作業をしてなかったりします。
インナーチャイルド(愛着や毒親と呼ばれる類いなど)の問題に取り組む時、「幼少期の自分に戻った気持ちで、親にされて嫌だったこと、親にしてほしかったことを書き出す」という作業をするケースがありますが、これはまさに「水星」を使って月とコミュニケーションする作業なのです。

別の例として「物を乱暴に扱ってしまった」→「それはなぜか?」→「怒りを感じているんだ」→「何に怒りを感じているのか?」→「相手にひどいことを言われたからだ」→「相手はなぜそのようなことを言ったのか?また、なぜそれを言われて自分は怒りを感じるのか?」という「客観性をもって、自分の感情の動きを一歩踏み込んで分析する」水星の使い方も自分自身の月に対応するための方法になります。「自分が何に怒りを感じるのか、なぜ感じるのか」という「感情が発生する原因」に焦点を当てられる方はなかなかいません。「起きた感情のゆらぎ」のみに注目してしまうんですね。もしかするとこの怒りは自分が見ないようにしている欠点を刺激されたことで発生したのかもしれませんし、その「原因」は自分自身にもあったりもするのです。自分自身の感情が「動揺する」原因を把握できると、冷静に対応することができるようになります。そしてこの場合、「相手に謝ってもらえば心は満足する」という結論が出たとすれば、「相手に謝って欲しいと伝える」と、水星の提案から太陽が目的を定め行動に出ることができます。そして「イライラしていたから”怒り”が触発されたんだ」という結論がでれば、そのイライラの原因を探り解消する、という行動をとることになるんですね。

このように自分自身で「月の状態と欲求を客観的に把握する」ことが難しい場合は、プロのカウンセラーに診断してもらうことで、月(インナーチャイルド・感情)の把握が徐々に出来るようになっていくでしょう。
カウンセラーはその人の「水星」の働きを手伝ってくれる、使い方を教えてくれる、新たに教育してくれる役割も果たしていると言えます。

また水星は、「体験と経験の記憶から学習されたパターンから判断材料を探る」のですが、その「記憶」にも重要な鍵があります。
「月ががんじがらめであると水星の判断材料となる”記憶”に問題が生じる」というメカニズムは以下のような仕組みです。

感情も記憶と学習に影響する

海馬は、新しい記憶、大脳に定着させる前の段階の記憶を担当しています。つまり「学んでいる最中の水星」とも言えます。ここに記録される記憶には「事実の記憶、認識」と「感情によって記録される記憶」の2種類があります。月にハードアスペクトが多い人は、月が動揺しやすく冷静に対応できないために、月の動揺によってそのまま「感情の記憶のみによる記録」されてしまいます。例えば「嫌だ」と思った記憶は、「嫌だと思った記憶」として、「わー!すごい!」と感じた記憶は、「わー!ずごい!と感じて記憶」としてのみ認識され、「実際にどのような出来事であったか」という客観的な事実の認識がされないのです。「主観的で感情的な記憶だけが残る」わけです。月の影響を受けやすい女性は特にこの傾向があるように思います。これによって、本当は大したことのないことでも「大げさに」記憶されたり、実際は怒られないようなことでも「怒られる」と記憶されたりします。「これをしないと怒られる」「こうしないと親が悲しむ」などの「感情によって行動をコントロールする支配」を受けた場合もこの「水星の学習」に大きな「認知のゆがみ」を与えてしまいます。これらの繰り返しによって「偏よった水星」が形成され、「偏った、不適切な判断材料」を提供する水星になってしまうのです。焦らなくても良い場面で焦ったり、物事を好き嫌いや快不快の感情だけで断定的に判断したり、人の好意を悪意として捉えたりと様々な形で水星本来の「事実に基づく冷静で適切な判断」ができずに感情的で混乱した状態に陥ったりしてしまうようになります。

マイナスイメージの刷り込み

自分の意思(太陽)に基づいて実行した言動についていつも親や他者から「下手くそ」「間違ってる」「向いてない」「そんなこともできないのか」「もっとこうすればよかったのにね」など常に評価やジャッジをされて行動を支配されていた人は、そこで月が感じた強い「悲しみ」や「怒り」による不快な記憶が残り、海馬から大脳に送られ、「行動することへのマイナスイメージ」として水星が学習してしまいます。「行動」にはそれだけで「よく頑張った」と言う価値があり「チャレンジすること」自体に価値があるのですが、そこを評価せず「結果」だけに注目してしまう親(大人)がとても多いのですね。世間でそのような場面は多々見かけます。「行動」したことに対する「達成感」を得られずに「自分の行動についていつも他人に評価・ジャッジされてしまう、否定される」「自分の勇気や頑張りは認識されない」という絶望感や「行動は必ず”成功”しなければならない」という失敗への恐怖感を抱えてしまうと、水星は「行動にはリスクしかない」と学習してしまうのです。「人に言われたことをやっていれば傷つかない」「自分には何の才能もないからチャレンジしても意味がない」「私は誰にも認められない存在だ」というような思考もそうして生まれます。「自ら可能性を潰してしまう選択を提案する水星」が出来上がってしまうということになりますね。マイナスイメージというのは、親の言動や学校での教育、メディアなど様々な要因でこのような「行動」に関することだけでなく、あらゆる事に関して刷り込まれるでしょう。

水星を新たに育てる

では、月に適切に対応できる、「適切に事実を認識できる」柔軟性と機知に富んだ経験豊富な、コミュニケーション能力の高い水星を育てるにはどうすればいいのでしょうか?
水星は何度でも「学習し直す」ことができます。水星という天体は、非常に柔軟性があり、新しく経験することはすぐに覚え学習します。
その「学習」は「刷り込み」と「体験」によってもたらされます。
今まで刷り込まれてきた思い込みや常識を自分自身で「更新・書き換え」しましょう。

あなたが朝起きて、夜眠るまでの生活の中に、「当たり前」はいくつあるでしょうか?「当たり前にしている行動」「当たり前に使っている単語」「当たり前にしている会話」「何かを判断する時に当たり前にしている思考」はどれだけあるでしょうか?そして「当たり前に使っている物」はいくつあるでしょうか?
あなたは、なぜそれを「当たり前」だと思っているのでしょうか?その中には他者や世間から刷り込まれた常識による架空の「当たり前」があるのではないでしょうか?
それは本当に「自分にとって本当に必要」「自分にとっての真実」なのでしょうか?

水星は「柔軟的思考であること」「多面的に、客観的に、的確に物事を認識すること」で本来の能力をフルに発揮できます。そして「いつでもより多くの選択肢を提供できる状態でいたい」のです。固まっていては役割が果たせないんですね。
そして水星は「自分がまだ知らないこと、やったことのないこと」を学ぶのが大好きなのです。好奇心旺盛で、何にでも興味があるのです。そして何より「本当のことが知りたい」のです。まさに水星の年齢域である7~15歳の小中学生そのものです。あなたの水星に、広い世界を見せてあげ、本当のことを教えてあげましょう。
自分自身についてはもちろん、家族、友人、地域、仕事、社会、経済、政治、歴史、世界、地球、宇宙…あなたがまだ知らない「本当のこと」は無限にあるでしょう

そして「成功体験」という言葉がありますが、これが最も飛躍的に水星を育てる方法となります。

「成功体験」とは「自分で考え、自分で決定し、自分で行動し、その目的に”チャレンジした””やり遂げた”という事実と達成感を経験すること」です
その意思決定と行動を行うのは前頭葉、すなわち太陽です。

成功体験を「体験」する

例えば、それまで「Aなど私にできるわけがない」という「認知のゆがみ」が出来上がっていたとしても、「Aができた」という体験によって、「私にはAができる」と水星の認識を書き換えることができます。また、「できないと思っていたAに挑戦することができた」ということさえも、非常に貴重な成功体験として、「私には可能性と勇気がある」という認識として、水星が学習します。この「書き換え」の機能を使わない手はありません。

「寒いと感じたためクーラーを切った」という非常に日常的で些細なこと(これは小さな子供にとっては大きな成功体験となります、成功体験が少ない人にとっては、小さな子供と同じハードルでも十分な成功体験となります)から、「自分で転職の計画をし、準備し、実際に転職した」というような決断と行動に至るまで、その人の自主的で主体的な目的に基づく意思決定と行動が伴っている事は全て成功体験として海馬で認識され、大脳に送られ、水星の学習となります。「成功体験」と言いますが、それが結果失敗であったとしても、それを「自分で意思決定し実行した」こと自体が「成功体験」なのです。これは水星に大きな成長をもたらします。「成功体験」の記憶と体験を多く持った水星は、沢山の選択肢を持ち、柔軟な考え方を持ち、客観性を持って事実を認識することができるので、月とのコミュニケーションがスムーズになり、その場その場で月の欲求に冷静に対応できるようになります。

「宿題をやりなさい」という親

これはよく見る光景ですが、子供に頭ごなしに「宿題をやりなさい」という親がいます。これは子供の水星と太陽、そして月を潰して支配してしまっていることになるんですね。宿題というのは、親の義務ではなく子供の義務です。つまり子供の「目的」なのです。「成功体験」の定義から分かるように、宿題も同じで、「人から言われてやる」のではなく「自主的にやる」ことが大切なのです。
親は子供の自主性を信頼できない場合が多いのですが、その子供の自主性を潰している原因こそが親である場合がほとんどです。
依存や支配がある場合では「自分が宿題をやれと言った事で子供が宿題をした」という支配の快感を得たい心理がある場合もあります。
こうして「自主性を潰された」「目的を侵略された」ことによってその子供の月には「不快」な状態が生まれる、そして親への不信感に繋がる、という結果にもなります。これでは「やる気のない、主体性のない」大人に成長するのは当たり前ですよね。
「あなたは宿題をやりましたか?」「あなたはいつ宿題をやりますか?」「何時にやるのか、自分で決めてください」これが子供の「水星」の成長と「太陽の意思」を尊重するコミュニケーションです。(もちろん会話の口調は親子により様々ですが、「宿題やったの?」という言葉に「どうせやってないだろう」というニュアンスが入ると、それは「宿題やりなさい」と同じ悪影響を持つことになります。)
親がこの子供の「何時にやる」という意思決定に対して「分かりました(あなたがそれを実行することを私は信用しています)」と信頼を示すことも子供の自信、そして親子の信頼関係に繋がります。子供は「自分は1人の人間として意思決定する自由と権利と責任がある」と感じることができるんですね。
そして、自分の意思で決めた時間に自主的に宿題をやることで、子供は「成功体験」を得ることができるのです。
これは、親が子供に「水星の使い方をコミュニケーションによって教えている」構図でもあります。子供がこれによって水星の使い方を学び、自分でいつ宿題をするか決め、実行することができるようになれば、「宿題をやったのか」「何時にやるのか」など親がいちいち聞く必要もなくなるのです。こうして子供は一人の社会参加する大人へと自立していくんですね。

子供と親の例を上げましたが、大人においても社会生活や日常生活の中でこのような瞬間は多々あるでしょう。
そして、この子供と親のようなやりとり(コミュニケーション)を、他者との間ではもちろん、自分自身に対して行うことこそが、「生きやすさ」に繋がるのです。

「自主性・主体性(太陽)」「その人自身の目的」の尊重がいかに大切であるか、そして「自分の意思で行動すること」がいかに大切であるかがお分かりいただけるのではないでしょうか。
なんとなく、周りに合わせて、誰かに従って、とか、妥協や惰性、意思の伴わない行動は、心の満足にも繋がらず、水星の学習にも繋がらず、太陽の目的も果たされない、ということです。

行動に移すには、大きな勇気が必要な場合があります。えいと動く能動性と勇気は、誰の太陽(前頭葉)にも備わっています。そして、誰にもその自由があるのです。そのために水星を新しく育ててあげること、つまり「新しく自分を知る」ことが大切なのだと思います。

「生きづらさ」を「生きやすさ」に変えていくために

自分自身の月(心)の安心と満足を知ること、そしていつでも月を「快」の状態に保てること、水星を使って自分自身の月と上手にコミュニケーションすること、それが「生きづらさ」を「生きやすさ」に変える第一の方法です。
月は他の誰でもなく自分自身が1番に理解して、安心させ、満足させてあげなければならない「子供の自分(インナーチャイルド)」です。
不安に怯える「子供の自分」を無視し、抑え付け、弱くて無力な自分など見たくもないと、蔑んでいるうちは「生きづらい」ままです。
そうして自分自身の「月」を無視しておきながら、誰も理解してくれない、優しくしてくれない、共感してくれない、と泣きわめく「子供の自分の暴走」に振り回されることもまた「生きづらさ」の原因となるのです。

「快・不快を感じて訴える」ことはワガママではありません。そして「安心を求める、安らぎを求める」自由は誰にでもあります。「感情をのびのび発散する」ことは甘えではありません。
「月(子供の自分)」を理解し、優しく対応し、抱きしめ、共感し、そして理性で諭してあげることができるのは第一にその人自身です。まさしく理想の母親のような対応ですね。
月の年齢域は0~7歳、そして子供と母親両方の意味を持っています。つまり「月」を理解し対応するには、自分自身が「子供の自分」の親になってあげる、という意識が必要と言えます。

「生きづらさ」を感じる時、自分自身の月が悲鳴を上げていないか、限界を訴えていないか、水星を使ってコミュニケーションし、認識し、理性的に対処してあげてください。そして「誰かが助けてくれるのを待つ」「良い環境に変わるのを待つ」のではなく、あなた自身と、あなたの周りの環境を、あなた自身の行動によって快適に整えてあげてください
そして、「自分にとって最善の選択ができる」柔軟で優秀な水星を育てるために、身軽に何にでもチャレンジし、経験し、いつでも自分の意思と目的に従って行動を起こしましょう。