シングルトンが持つ影響

シングルトンとは、ホロスコープ内で「仲間がいない、1つだけの」の天体のことです。

ホロスコープの中で、
1つだけ西半球に天体があったら、シングルトン。
一つだけ火のサインの天体があったら、シングルトン。
一つだけ不動宮の天体があったら、シングルトン。
火のサインが、牡羊座に3天体だけ。という場合は、牡羊座のシングルトン。
男性サインが、双子座に2天体だけ。という場合は、双子座のシングルトン。
という具合です。あまりに条件を狭めすぎたシングルトンだと、影響力は弱まります。

では、シングルトンは、どんな影響を生むのでしょうか?

下の絵を見てみて下さい。

どこに目がいったでしょうか?

赤い点に目がいった人が多いと思います。

赤い点は、10個の点の中で、一つだけ。つまり、シングルトンです。

これがシングルトンがもたらす影響です。

 

つまりシングルトンは

「ホロスコープの中でただ1つの孤独な存在であり、目立つ、意識が向かいやすい」天体なのです。

 

正確にはここに、カルミネート天体や、アンギュラー天体なども入ってきますので

こうなります。

アンギュラー天体は突出、主張するため濃く、カルミネート天体はホロスコープの羅針盤的存在ですので、上に上げました。もし、シングルトンの天体がさらにアンギュラーしていたら…

非常に目立ちます。

もし、さらにカルミネート天体だったら….

それはもう、非常に目立ってしまうわけです。

 

シングルトンの実例として、分かりやすい例では、アニメ映画監督の宮崎駿氏のホロスコープがあります。

スタジオジブリの、宮崎駿作品は、「情」を感じさせる水サインのテーマが多く、登場人物には必ず主人公の家族やホームグラウンドの大切な人達が登場し、また、主人公は必ずといっていいほど感極まって声を上げて涙を流します。

そこで、彼のホロスコープを見てみると、なんと、10天体にはひとつも水のサインがありません。

ひとつもないのです。

では、彼の題材、描いているテーマはどこから来ているのか?

彼は、キロンが蟹座にあります。唯一の水サインです。

蟹座のキロンがシングルトンなのです。

私は、ホロスコープをプレセッション式で鑑定する時、必ずキロンも読むようにしています。それは、キロンが「小惑星」で片付けるにはあまりにも影響が大きく、それが顕著だと感じるからです。

キロンがシングルトンだったとしても


やはり、目立ちます。

そして、もしこの緑と赤の点が映画に登場する11人のキャラクターだったとしたら、赤の点が主人公になるのは、必然的なことだと思うのです。

宮崎駿氏のキロンは蟹座30度という象徴的な度数にあり、テーマは先祖や伝統で受け継がれた精神への依存、また愛着のある故郷から離れる事、です。

宮崎駿作品の全ての作品において、主人公が「愛着のある故郷から離れる」描写があることは、大変興味深いことですし、それでも、主人公が「旅立ったまま終わる」ことはなく、最終的に新たなホームグラウンドを築いているということも、サビアンから見れば、納得がいくストーリーです。

 

「シングルトン」は「孤独」であり、同じホロスコープ内に「理解者」がいません。
シングルトンの天体やサインを理解するまでに、また上手く使えるようになるまでに、時間がかかりますし、基本的にその天体に「振り回されてしまう」傾向があります。
ネイタルチャートにシングルトンをお持ちの方はその天体を「自分が振り回されやすい、意識を奪われやすい天体」として「取り扱い注意」と意識しておくと良いでしょう。そして、積極的にその天体を使うようにし、「理解」を深めましょう。
そして、そのシングルトンの天体に「合」や「ソフトアスペクト」を形成してくれる天体(またそれらの天体を持つ他者)からシングルトンの天体を理解していくための「サポートや学び」を得ましょう。

シングルトンが持つ影響力を、お分かりいただけたでしょうか。

シングルトンの天体を持つ方は、その天体のサインやサビアン、またプレセッション式における入室ハウスを読み解くと、ホロスコープ全体の、そして、自己理解が深まる手がかりのひとつになるかと思います。